タコピーの原罪 最終話の納得と違和感

 タコピーの原罪の最終話は、タコピーが命を賭して発生させたループによってしずかちゃんとまりなちゃんに記憶の引き継ぎが発生し、2人が仲良くなるというエンドでした。

 一見安直なハッピーエンドのように見えますが、2人はどちらも最終的にはタコピーのことを大切に思っていたわけだし、そのタコピーを燃料として発生したこのループでその記憶が蘇っても、ご都合主義と言えるほど不自然なものではないように思えます。

 でも、なんとなく拍子抜けな感じがしますよね。もっとやばいことになると思ったらそうでもないし、なんか軟着陸したな、という印象になります。

 同じことを僕は、鬼滅の刃進撃の巨人でも味わいました。

 陰鬱な作品の最終回がハッピーエンドだと、そうなるのは仕方ないと思います。

 鬼滅も進撃もたくさん人が死ぬ作品であったので、最終回前は全滅エンドも覚悟していました。

 しかし、どちらも割と生き残っていたため、完結の喜びよりも拍子抜け感の方が優っていました。

 タコピーの場合もそれと同じで、散々陰鬱な感じでやっていたのに最後は円満に終わったため、そうなるか?という違和感が発生してしまうのでしょう。

 このことは人間の心理上仕方ないのかもしれませんね。

 

 ここからは普通に違和感があったところ。

 通常の世界だとしずかちゃんに殺意さえ抱いていたまりなちゃんが、タコピーの落書きを見ただけで止まって最終的に仲良くなるのはおかしくねって思いました。

 あと、タコピーの原罪は結局まりなちゃんを殺したことと、人の話を聞かずにループを起こしたことでいいのかな?

 最終的にハッピーエンドになったから、タコピーの原罪によって被害が出た感があまりなかったため、原罪が結局何だったのかが不明瞭になった気がしました。